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2025年4月15日

金沢工業大学の産学協同教育の「KITコーオプ教育プログラム」による
XR技術者育成の成果発表会を実施
学生がプログラム中に研究・開発した MR・VRコンテンツを発表

 弊社は、金沢工業大学(所在地:石川県野々市市、学長:大澤 敏、以下 KIT)の「KITコーオプ教育プログラム※1」を活用し、XR(クロスリアリティ)※2技術者の育成を2023年より行っています。2年目となる今回は、KITの学生2名を2024年10月から約5か月間受け入れ、XRの基礎的な学習からアプリ開発まで実践的な技術習得を目指した学習指導を行いました。3月7日には成果発表会が開催され、取り組みの成果報告や、次年度の実施に向けてKITと意見交換を行いました。

 今回の本プログラムの実施概要は以下のとおりです。

■KITコーオププログラム 実施概要

コーオプ教育テーマ XR技術を用いた地方創生実現に向けた研究および開発
受け入れ人数 2名
受け入れ期間 2024年10月~2025年2月
就業実績 受け入れ期間中の約36日/約267時間
就業場所 Microsoft Base Kanazawa(弊社のXR開発拠点)
主なカリキュラム
  • MRとHoloLens の概要学習
  • Unity(米ユニティ・テクノロジーズが開発・販売しているゲームエンジンおよびゲームの統合開発環境(IDE))等の開発に必要な技術学習
  • 3Dモデリング(観察学習)とアニメーション学習
  • Microsoft HoloLens 2 を用いたMRアプリ開発
  • MRプロジェクト(学んだスキルを活用したMRプロジェクトの計画、設計、開発、デモンストレーション、改善等)
アプリ開発実績
  • 石川県の食文化を体験するMRアプリ「イヌワシ様と魔法の郷土料理」
  • 石川県の魅力を学ぶVRアプリ「ジェットコースターシューティングゲーム」

■成果発表会について

 2025年3月7日(金)、KITにて成果発表会が行われ、学生が5か月間、弊社の業務に従事して得られた成果について発表しました。

【学生のコメント】

  • 自主的に新しい技術や知識を探求し、応用する力が身につき、その楽しさに気づくことができた。
  • 大学での学びとは異なり、実務を行うことで働き方のイメージが具体的に掴め、より実践的に学ぶことができた。
  • 新しい技術を実際のプロジェクトに応用する経験は、変化する状況に柔軟に対応する力にもなった。
  • 技術的なスキルだけでなく、プロジェクト管理能力や社会人として必要なビジネススキルも身についた。

■今回のKITコーオププログラムにて学生が開発したアプリについて

1.イヌワシ様と魔法の郷土料理

 石川県の豊かな食文化を体験し、石川県の郷土料理を学習できるMRアプリです。プレイヤーは、仮想空間に出現するレシピに従い、食材を選択し、音声やハンドジェスチャーにより調理を進め、料理を提供します。完成した料理は提供スピードや正確さに応じて採点されるので、ゲーム感覚で楽しみながら郷土料理について学ぶことが可能です。

「イヌワシ様と魔法の郷土料理」アプリ体験イメージ

  1. 仮想空間のメインキャラクター「イヌワシ様」が食べたい料理を伝えます。プレイヤーは、ヒントを頼りに3つの選択肢から希望に沿った料理を選択します。
  2. 選んだ料理のレシピに従い、食材を選択し、魔法(音声とハンドジェスチャー)で調理します。
  3. 完成した料理を提供し、提供時間と正確さに応じて評価を受けます。
  4. 評価内容を確認し、郷土料理のポイントなどについて学びます。
実際のプレイ動画:https://youtu.be/YEf2g_keySQ

2.ジェットコースターシューティングゲーム

 石川県の魅力について、ゲームを通じて学習できるVRアプリです。国土交通省が主導する3D都市モデルのオープンデータを活用し、金沢市の街並みをVR空間内に再現。プレイヤーは、ジェットコースターに乗って金沢市の街並みをクイズに答えながら進み、楽しみながら金沢の魅力を学ぶことが可能です。アプリの体験から石川県に興味を持っていただくことで、将来的な観光促進につなげたいという想いを込めて作成されました。

「ジェットコースターシューティングゲーム」アプリ体験イメージ

  1. ジェットコースターに乗り、金沢市の街並みを進みます。
  2. 出現する敵を撃ち、ポイントを獲得します。
  3. クイズに答えながら進み、ゴールを目指します。
    ※獲得ポイントによって、クイズで間違えられる回数が変わります。
  4. 最後まで問題に正解できたらゲームクリア、ポイントがなくなったらゲームオーバーです。
実際のプレイ動画:https://youtube.com/shorts/HCG54Fi8mhU

 弊社は、今後も、急成長分野であるXRを用いた地域ビジネスの活性化や、優秀な学生(技術者)の活躍機会の創出・地域への定着促進を目指し、KITコーオプ教育プログラムを活用したXR技術者育成への取り組みを継続的に実施してまいります。

※1. 「KITコーオプ教育プログラム」について
「KITコーオプ教育プログラム」は大学と企業の共創による社会実装型の人材育成事業です。同プログラムは、企業の第一線で活躍する技術者を「実務家教員」として招聘し、学生が企業の実際の業務に従事しながら企業がもつ最先端の技術について実践的に学び、社会と顧客に貢献する価値と行動を理解する、KIT独自の産学協同プログラムです。KITと企業は「産学共同教育(コーオプ教育)実施に関する協定」を締結した上で、カリキュラムを共同で策定し、企業より選抜された学生数名が、数か月間、企業の業務に従事します。

※2. XRとは、現実世界と仮想世界を融合して新しい体験を創造する技術の総称で、「VR(仮想現実)」「AR(拡張現実)」「MR(複合現実)」などが含まれます。

●コーオプ教育について

 コーオプ教育(Cooperative Education、COOP教育)は米国発祥の産学協同教育です。インターンシップが、企業により策定された職場体験に学生が短期間・無給で参加するのに対し、コーオプ教育は、プログラムそのものを大学が主体となって作成し、学生が企業で実際の業務に長期間従事します。その間は給与が発生するのも大きな違いです。学生にとっては理論と実践の両面を効果的に学ぶ理想的な教育プログラムであり、企業にとっては企業内研修やOJT(On-the-Job Training)に時間やコストをかけにくくなっている状況の中での新たな専門人材育成プログラムとなっています。

●金沢工業大学について

 金沢工業大学(KIT)は「プロジェクトデザイン教育」を通じて見つけた問題発見解決の手法を学生が実社会で活用できるよう社会実装型の教育研究に注力しています。「コーオプ教育」はこうした取り組みの一環として2020年度より進めている産学協同型プログラムです。

所在地  : 〒921-8501 石川県野々市市扇が丘 7-1
代表   : 学長 大澤 敏
URL   : https://www.kanazawa-it.ac.jp/

KITコーオプ教育プログラム:
» https://www.kanazawa-it.ac.jp/intern/company/program.html

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