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2024年3月22日

金沢工業大学の産学協同教育の「KITコーオプ教育プログラム」による
XR技術者育成の成果発表会を実施
学生がプログラム中に研究・開発したMicrosoft HoloLens 2 向けMRコンテンツを発表

 弊社は、金沢工業大学(所在地:石川県野々市市、学長:大澤 敏、以下 KIT)の「KITコーオプ教育プロクラム※1」を活用し、KITの学生1名を受け入れ、XR(クロスリアリティ)※2技術者としての育成を実施しました。受け入れ期間は、2023年10月~2024年2月までの5か月間で、具体的にはXRの基礎的な学習から Microsoft HoloLens 2 を用いたMRアプリ開発、また開発したアプリの外部向けプレゼンテーションを実施するなどといった実践的な技術習得を目指した学習指導を行いました。最終日(2月29日)には成果発表会が開催され、取り組みの成果報告や、次年度の実施に向けてKITと意見交換を行いました。
 初年度となった今回の本プログラムの実施概要は以下のとおりです。

■KITコーオププログラム 実施概要

コーオプ教育テーマ XR技術を用いた地方創生実現に向けた研究および開発
受け入れ人数 1名
受け入れ期間 2023年10月~2024年2月
就業実績 受け入れ期間中の約32日/約216時間
就業場所 Microsoft Base Kanazawa(弊社のXR開発拠点)
主なカリキュラム
  • MRとHoloLens の概要学習
  • Unity(米ユニティ・テクノロジーズが開発・販売しているゲームエンジンおよびゲームの統合開発環境(IDE))等の開発に必要な技術学習
  • 3Dモデリング(観察学習)とアニメーション学習
  • Microsoft HoloLens 2 を用いたMRアプリ開発
  • MRプロジェクト(学んだスキルを活用したMRプロジェクトの計画、設計、開発、デモンストレーション、改善等)
  • Microsoft Copilot を使用した開発短縮の経験
アプリ開発実績 MRリズムゲーム開発

■成果発表会について

 2024年2月29日(木)、KITにて成果発表会が行われ、学生が5か月間、弊社の業務に従事して得られた成果について発表しました。

【学生のコメント】
  • 一つひとつ自分で考えた機能が実装できていくのは、とても楽しく夢中になれた。
  • XRの開発者のイメージが掴めた。
  • より多くの意見を取り入れることで、さらにユーザに寄り添ったコンテンツにできると感じた。
  • コミュニケーション能力や先を見通す力、物事を組み立てて考える力、コストを意識する癖を学んだ。

■今回のKITコーオププログラムにて学生が開発した「MRリズムゲーム」アプリについて

 誰でも短時間で楽しめる、前提知識が不要なMRコンテンツ制作を目標に掲げ、学生が就業期間中に学んだスキルを活用して「MRリズムゲーム」を開発しました。「MRリズムゲーム」は、手前に迫ってくる音符を手でタッチして操作することで音楽を演奏できるMRアプリゲームです。使用するデバイス(Microsoft HoloLens 2)の仕様に合わせてシステムを開発し、実機で発生した課題やデモンストレーション時に得た意見等に対して、原因の調査や改善を重ね、完成に至りました。

「MRリズムゲーム」体験イメージ

① 右手に「赤い球体」、左手に「青い球体」をつけてスタンバイします。 ② 奥の7つの円から手前の7つの円に向かって、「赤い音符」と「青い音符」が流れてきます。 ③ 「赤い音符」を右手の「赤い球体」で、「青い音符」を「左手の青い球体」でタッチすると音楽が演奏できる仕組み。正しくタッチしてハイスコアを目指します。

※実際のプレイ動画:

 弊社は、今後も、急成長分野であるXRを用いた地域ビジネスの活性化や、優秀な学生(技術者)の活躍機会の創出・地域への定着促進を目指し、KITコーオプ教育プロクラムを活用したXR技術者育成への取り組みを継続的に実施してまいります。

※1.「KITコーオプ教育プロクラム」について
「KITコーオプ教育プログラム」は大学と企業の共創による社会実装型の人材育成事業です。同プログラムは、企業の第一線で活躍する技術者を「実務家教員」として招聘し、事前教育(講義)を実施するとともに、学生が企業の実際の業務に従事しながら企業がもつ最先端の技術について実践的に学び、社会と顧客に貢献する価値と行動を理解する、KIT独自の産学協同プログラムです。KITと企業は「産学共同教育(コーオプ教育)実施に関する協定」を締結した上で、カリキュラムを共同で策定し、事前教育を受けた学生の中から選抜された学生数名が、数か月間、企業の業務に従事します。

※2. XRとは、現実世界と仮想世界を融合して新しい体験を創造する技術の総称で、「VR(仮想現実)」「AR(拡張現実)」「MR(複合現実)」などが含まれます。

●コーオプ教育について

 コーオプ教育(Cooperative Education、COOP教育)は米国発祥の産学協同教育です。インターンシップが、企業により策定された職場体験に学生が短期間・無給で参加するのに対し、コーオプ教育は、プログラムそのものを大学が主体となって作成し、学生が企業で実際の業務に長期間従事します。その間は給与が発生するのも大きな違いです。学生にとっては理論と実践の両面を効果的に学ぶ理想的な教育プログラムであり、企業にとっては企業内研修やOJT(On the-Job Training)に時間やコストをかけにくくなっている状況の中での新たな専門人材育成プログラムとなっています。

●金沢工業大学について

 金沢工業大学(KIT)は「プロジェクトデザイン教育」を通じて見つけた問題発見解決の手法を学生が実社会で活用できるよう社会実装型の教育研究に注力しています。「コーオプ教育」はこうした取り組みの一環として2020年度より進めている産学協同型プログラムです。

所在地 : 〒921-8501 石川県野々市市扇が丘 7-1
代表  : 学長 大澤 敏
URL  : https://www.kanazawa-it.ac.jp/

※記載の会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。